こんにちは、てらのこ(@sally88265041)です。2021年から夫婦で不動産投資を始め、現在アパート1棟、戸建て6戸所有しています。
築古戸建てって融資でるの?
そもそも融資を使う必要性はあるの?
築古戸建て投資は現金で始められるのがメリットですよね。
正直、
融資を引くのは難しいのですが、「最初から融資を引けるように行動すればよかった」と後悔している大家さんもいます。。
なぜ、そうなるのか?
せっかく1棟買えたのに、行き詰って、結局拡大できず、終わる。
そんな最悪な状況にならないように
ローンの実例を踏まえて融資の必要性や注意点をお伝えします。
融資のことを何も勉強しないまま、
行動をしないままは、
非常にもったいないです。
とりあえず、1棟目は現金で買う!
と決めている方も、ぜひ読み進めてください。
・平均年収(400万円)以下
・自己資金は500万円未満
・最初は築古戸建てで拡大していきたい
以上の条件が当てはまりそうな方を想定して書いています。
戸建て投資における融資の必要性
戸建て投資でも融資が必要だと考える理由は以下の通りです。
1.拡大スピードが遅くなる
2.突発的な修繕に対応できない
順番に解説していきます。
1.拡大スピードが遅くなる
融資が必要になる可能性がある例を紹介します。
自己資金500万円未満であれば、
少額な戸建て投資を検討しやすいですよね。
しかし、その500万円を使って購入した戸建ては、いつまでに回収して、いつまでに売却しますか?
ここをあまり考えずに、
とりあえず1棟買うことを目標にしてしまうと拡大が難しいことがあります。
上記の例では、
同じような物件を家賃収入だけで再度購入しようとすると7年後になります。
驚くんだけど、キャッシュが少ない上で拡大したいのに築古戸建を「現金」でしか購入しない人は多い😳
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) June 8, 2023
例えば、買値500万の物件を7万で貸したら利回り17%未満、回収に6年かかる。格安物件じゃないのに利回りだけみていると、手元の現金がどんどん減って拡大は遅くなっていくよ😓CCRも考慮してみようね。
拡大スピードが遅いことの一番の問題点は、良い物件がでたときに買えないことです。
自己資金がないから買えない…
融資のことも考えておけばよかった…
そのような悲しい嘆きを何度も聞いたことがあります。
この失敗を防ぐためには、最初にライフプランを立てて、何のために不動産投資をしたいのか?
目的を明確にし、戦略を立てることが重要です。
まだしっかりと戦略を考えていない方は、失敗しない不動産投資戦略の立て方を先に読んで下さいね。
【初心者には気を付けてほしい失敗談】
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) July 10, 2023
・現金がなくなってから初めて温存する大切さに気付き、融資を使えば良かったと後悔すること
・安さだけを見て購入し、客付が上手くできず、売却査定も不可で売ることも困難になること
・リフォームに費用と時間をかけすぎて家賃を上げざるを得なくなること
ある程度の規模まで拡大を前提としている場合は、以下のどちらかの手法になります。
☑土地値のある戸建てで融資を引いて拡大する
☑100万円以下の少額の戸建てで拡大する
どちらも簡単なことではありませんが、勉強して行動を続ければ、道は開けてきます。
戸建てを担保にしてアパートを買う場合
これから始める方の中には、
1、2棟目は戸建てを現金で購入し、戸建てを担保にしてアパートを購入する
という戦略を考えたこともあると思います。
この時に自己資金がゼロだと融資が難しい場合があるので注意してください。
初心者あるある。
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) June 8, 2023
「お金が無くなってからお金を借りようとする💰」
最初の1、2棟目は戸建を購入し、
アパート購入の担保にしようとする。
だけど、2棟買った時点で自己資金はほぼ無し。
よっぽどの好条件じゃないなら、フルローンは出ないよ🙅♀️
自己資金は最低2割、お金があるうちに借りようね🙂
また、
評価が出ない戸建てを購入して結局担保にできず、ローンが通らなかった
…という失敗を聞いたことがあります。
そのため、担保になる戸建てを購入することが必要です。
築古戸建ての場合は、建物に価値がほとんどないので一般的に土地の価値をみられると思います。
そして、
土地の価値というのは、固定資産税評価や路線価などで大体の目安を判断します。
例えば、
相続税路線価(80E)、土地(50㎡)の場合は
・(80×1000)×50=400万
路線価÷80%=実勢価格なので
・400÷0.8=500万
くらいの価値があると判断できます。
2.突発的な修繕に対応できない
築古戸建ては何かしら修繕がでてくる可能性が高いです。
特に屋根・外壁は劣化していくので、突然雨漏りすることもあります。
そのときに自己資金がないとすぐに修繕ができず、入居者に迷惑をかけてしまいます。
大家が直さないといけないの?
法律上、大家は修繕義務(民法606条)があります。
(賃貸人による修繕等)
第六百六条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
民法 | e-Gov法令検索
突発的な修繕のリスクを考えて
余剰資金を残しておくか、
融資を引いて現金を残しておくか、
どちらか対策をとっておきましょう。
融資を引くときの4つの注意事項
融資の大まかな流れは、
物件資料の持ち込み(orオンライン申請)→面談→仮審査→本審査→金消契約という流れになります。
実際に融資を引くときには、以下の4つの項目に注意してください。
1.複数の銀行に打診
2.融資特約
3.仮承認
4.シミュレーション
順番に解説していきます。
1.複数の銀行に打診
築古戸建ての融資は、正直に言って難易度が高いです。
耐用年数が切れているため、基本的に取り扱っていないことが多いです。
そのため、複数の銀行にアタックする必要があります。
何社も打診していいの?
複数の銀行に同時に審査をしてもらうのは好ましくありません。
他の銀行でも審査していることを話せば大丈夫なところもありますが、基本的には一社ずつです。
しかし、
それだと時間がかかってしまうため、まずは電話で一般的な傾向を確認しましょう。
融資の土台にのりそうな銀行が見つかれば、本格的に事業計画を持ち込み、面談を受ければいいと思います。
後で、実例を踏まえて不動産ローンを紹介しますが、10年以上取り扱っているケースもありました。
先にそれだけ知りたい方はこちらをどうぞ。
2.融資特約
融資特約とは、
融資が引けなかった場合、売買契約を解除できる条件のことです。
しかし、
300万円程度の少額の戸建てで融資特約をつけると、他の人に横取りされてしまうケースがあります。いい物件は現金で即決が鉄則です。
その場合は、先に現金で購入して後から融資を受ける”バックファイナンス”という方法があります。
どうしても先に融資を使いたい場合は、他の問い合わせの有無や反響を確認して、
ゆっくり時間をかけても大丈夫そうな物件で進めましょう。
3.仮承認
融資は、仮審査と本審査があり、どちらも承認が下りたら契約をして融資を受ける流れになります。
この最初の仮審査で承認されたとしても、本審査では融資が通らなかったケースもあるので、引き渡しが完了するまでは油断できない状況です。
通らなかったときに、違う銀行に打診することを頭の片隅においてスケジュールを確保しておいた方がいいですよ。
4.シミュレーション
「融資が出る=担保評価がある」と考えられますが、
投資する物件として最適かというと、そうではない場合があります。
初心者あるある。
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) July 12, 2023
「融資が出る=物件を買って大丈夫」
これは危ない考え🙅♀️
銀行は積算評価or収益還元法。収益性を加味していても最悪売却で回収できればいい。空室が出て修繕費が発生しても手出しで払ってくれればそれでいい。物件の収支がきちんと回るかどうかは自分で判断しようね🙂
土地としての評価があっても、物件自体がボロボロで大規模な修繕が必要なのであればリフォームに相当お金がかかります。
さらに賃貸相場が低ければ、収支が回らない可能性もあります。
そのため、「融資が通れば、買っても大丈夫だ!」という判断はしないでください。
購入時にはリフォームの選定と賃貸需要の把握が必須です。
事前調査はしっかりと行って失敗物件を買わないように気を付けてください。
賃貸需要の調査方法が分からない方はこちらをどうぞ。
イールドギャップを考える
「融資を引く」ということを考えた時に、
金利がかかるからなぁ…
とマイナスに考えることがあると思います。
もちろん、気にしないといけない項目ではありますが、金利を単体で見るのではなく、イールドギャップで投資判断をしましょう。
イールドギャップとは、”投資利回りと借入金利の差”のことです。詳しい解説を見る
例えば、実利回り15%、金利が3%なら、イールドギャップは12%になります。
この利回りが高い数字であれば、金利が多少高くても、買った方がいいと思える物件が巡ってくることがあります。
一概に金利が高いからダメ!と思わず、そのときの状況に応じて判断してみて下さい。
【実例あり】不動産ローンを紹介
耐用年数切れの戸建てでも、実際に融資を引けるのか、電話で問い合わせた銀行と使用したローンを紹介します。
滋賀銀行(ジャストサポート 不動産担保型ローン)
最近、下記のツイートの物件で問い合わせしました。
いつも築40年程の戸建てばかり見てて想定家賃は5万円くらい。もう少し家賃とれるエリアないかなーって探してみて築30年以下で家賃10万円はいけそうな戸建てを見つけたから仮審査お願いしてみた😃ただし、実需と競合しちゃう😣
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) July 26, 2023
・リフォームは少なそう
・自宅から割と近い
融資どうかな〜わくわく😎
結果はこちら↓
アンポンタンな筆者は自分のアパートの家賃収入を年収に足していなかったので、そのことを伝えて再審査できるかどうか電話で確認しました。無理だったら仕方ないけど聞くだけ聞いてみると、
「物件の担保評価がでたかどうか」はお伝えしています
とのことでした!
結果、「担保が足りないから融資はできない」という情報を得られたので、恐らく仮審査は路線価で評価しているのではないかと思います。
そして、最近は築45年の物件で融資をお願いすると
で仮承認がでました。築40年越えなので15年でるのは驚きでした。これなら、返済比率も高くないので家賃収入の半分は残ります。
ただし、いろいろ調べてみると本承認で下がる可能性や融資不可の場合があるそうです。
X(ツイッター)では「後出しのしがぎん」と言われているのを見たことがあります。
しかも、本審査まで2か月もかかるということで、このスピード感では中々難しいなという印象でした。(一般的に2週間~1か月で結果がでるところが多いです)
この一件を踏まえると、滋賀銀行は融資が引き締めの方向性になっていると思われます。
セゾンファンデックス
耐用年数切れの築古戸建てでも融資はでましたが、条件は
でした。セゾンファンデックスも土地(路線価)重視だと思われます。
問い合わせたところ、収益還元でも評価することを聞きました。そのため、空き家よりも入居がついているオーナーチェンジの方が評価は高いと思われます。
ちなみに滋賀銀行の保証会社はセゾンファンデックスなのですが、それぞれ回答が異なるので、どちらかがダメでも相談してみる価値はあると思います。
日本政策金融公庫
不動産賃貸業を始めて1年経ったくらいのときに、直接面談に行ったことがあります。
電話で問い合わせると「とりあえず来てください」との話だったので、事業計画書を持ち込んだのですが…
いや、これなら現金で買った方がいいんじゃないですか?
と全く相手にしてくれませんでした。
しかし、最近購入した戸建てのバックファイナンスで融資の相談をしたのですが、とても感じの良い担当者の方で
耐用年数切れの物件は厳しいですが、運転資金で検討します
と若干後ろ向きな回答ではあるものの、少額なら融資ができそうな感じでした。結果は以下の通りです。
公庫のいいところは、固定金利で金利が低いことです。さらに融資手数料もかかりません。
担当者次第なところがあるのがネックで、直接面談に行くと審査すらしてくれないこともありますが、ネットで申し込みをすると審査してもらえるようです。
信金、信組
築40年越えの戸建てで購入したい物件があったので、信組に融資の相談をしたことがあります。
電話をしてアポを取ってから直接話に行ったのですが、築古戸建ての場合は「法人じゃないと難しい」との回答でした。
来週は信組さんに直接伺って融資の相談をすることになりました。初めてだからワクワク😆
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) October 28, 2022
アパート購入の時は不動産会社さんが丁寧で全部取り持ってくれたから、その時に使わなかった事業計画書を再練り直しします!初心者に毛が生えた程度の行動しかできてないけど、一歩ずつやっていこうと思います。
他の信金に確認したときは「築古戸建てでも取り扱っていることもある」と前向きな回答を得られることがあったり、さらに他の信組では「産休や育休中でも物件の担保評価によっては大丈夫」と電話で確認できました。
しかし、最近担当者が変わって、耐用年数切れの戸建ての融資に対して後ろ向きに変わりました。
このように、銀行によって評価や基準が全く違います。さらに支店や個人によっても結果が違うので、ここは運の要素も強いと感じています。
【融資攻略⑥】
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) June 6, 2023
✅支店によって融資の可能性が異なる
あの銀行はダメだった…
っていう情報を見たことない?
もしかしたら、その支店がダメだったのかも🫢
実は同じ銀行でも担当者によっては通ることがあります😅
もちろん、物件や属性が悪くてダメな時もある。
支店はできるだけ紹介してもらおう🙂
今回の事例を参考に、ご自身で行動してみてください。あくまでも物件や個人によるので、通らなかったら次に行くしかありません。
いきなり銀行に尋ねても迷惑になるので、最初は電話で問い合わせることをおすすめします。
一般的な傾向(築古戸建ての取り扱いの有無など)を教えてくれるので、それから面談予約をしてくださいね。※個別具体的な解答は電話で求めないようにしましょうね。
よくある間違い
今回は、購入物件を担保にした融資の話をしました。融資年数が5~10年と短いことが多いため、
フルローンが難しそう…
と感じるかもしれません。
しかし、そもそも絶対にフルローンで購入する必要はないです。
シミュレーションをしてみると分かりますが、フルローンだとキャッシュフローがでないパターンもあります。
例えば、500万円の融資で融資期間10年、金利1.5%、だと月の返済が45,000円になります。これで家賃が9万円取れそうであればいいのですが5万円前後だと厳しいと思います。※収支が合うならOKです!
まずは、少額でも融資を受けて、現金を手元に残しておくことを優先しましょう。
リフォームローンを活用しよう!
そもそもフルローンで融資を引くことは厳しく、キャッシュフローもでないことが多いので、
戸建てはリフォームローンを使う方向性で検討してみてください。
リフォームであれば、100万円以内の少額になるので返済が圧迫するケースは少ないです。
「物件は現金で購入し、リフォーム費用は融資で賄う」
このような戦略であれば、現金も温存しつつ、拡大もすることができます。
戸建て投資したいなら、拡大イメージをもつこと。なぜなら、2戸くらい買うと現金がなくなってしまうから🙅♀️だから公庫の新規開業資金や信金信組のリフォームローンを40%くらい使う。家賃収入6万、返済金額1万、年間60万円貯まる。5戸まで増やせれば運用資金も増えてくるので、どんどん拡大できる🏠
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) July 1, 2023
1棟目から融資を使うかどうかは、あなたの不動産投資の目的とリスク許容度次第です。
しかし、2棟目以降で「やっぱり融資を使っておけばよかった…」と後悔しないように一度は考えてみて下さいね。
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