こんにちは、てらのこ(@sally88265041)です。2021年から夫婦で不動産投資を始め、現在アパート1棟、戸建て5戸所有しています。
0円で物件って買えるの!?
買える方法を教えて!
そう思っている方も多いと思います。しかし、最初にお伝えしておきます。
1棟目で買わない方がいいです。
いい物件が0円で買える…そんな夢のような話は、残念ながらありません。基本的にワケアリです。
どうしても格安で物件を購入したい方は、筆者の夫が購入した実例を紹介しますので、最後まで読んでから購入する判断をしてみてください。
0円物件を購入した経緯
どうやって物件を購入したのか?
そこが気になると思いますが、業者からの紹介でも、物上げでもなく「みんなの0円物件」というサイトで見つけた物件です。
このサイトは掲載されている物件はすべてが0円です。掲載料や手数料はなく、売買当事者間で取引を行います。今回は、固定資産税分をこちらでお支払いすることにして3万円で取引を行いました。
ほぼ無料で手に入るなら、その分リフォームに回せそう!
そう考える方もいるかなと思いますので、0円物件の罠をお伝えします…。
0円物件の罠
0円で買える空き家は、基本的に買い手がつかない物件です。
・自治体ですら買い取らない
・不動産業者も買い取らない
・売却の査定すらしてくれない
そのような物件が0円で取引されています。大規模な修繕が必要だったり、立地が悪すぎて客付けに困ったりするような物件です。
結構、難易度が高いんだね…
じゃあ、なんで購入したの?
そう思う方もいると思うので、どんな物件を購入したのか紹介します。
どんな物件を購入したのか?
0円物件のスペックは以下の通りです。
・築53年の平屋建て4LDK
・建物105㎡、土地390㎡
・駐車4台可能
・公道接道
・残置物多数(2トン)
・ボイラー水道全滅
・外物置崩壊、外壁劣化
庭に鹿が出るような超郊外の地域です…!しかし、近くに高速道路があるため利便性は悪いわけではなく、近隣に温泉もあります。
しかも、物件自体はとてもキレイで、ユニットバスも入っていました。外観の1枚の写真を見る限り、外壁塗装だけは必要そうな感じでしたが、平屋なので足場不要で自分で塗装できるため費用は抑えられます。掲載日の夜、仕事終わりに物件を確認しに行き、申し込みをしました。
この物件、なんと50人も問い合わせが入っていたそうで、運よく物件を譲り受けることができました。申し込みには、氏名、住所、電話番号などの個人情報を入力し、取得後の用途を記入します。取得するために行った具体的なアプローチ方法を知りたい方はこちら↓
やはり、ユニットバスがあるだけで人気なのかなと思います。
物件取得後に気付いたこと
申し込み前に現地の確認をしていましたが、少しだけ誤算がありました。それは、外に置いてある残置物が大量だったということです。夜に確認しにいったため、しっかり見えておらず
残置物がこんなにあるなんて思わなかった…
とのことでした。残置物はタイヤ、風呂の残骸、木片などの資材で合計2トンもありました。崩壊しかけた物置もあったので、業者さんに一緒に撤去を頼んでスッキリしました。
もう一つ、取得後に気付いたことは水道管が全滅で漏水していたことです。一部補修ではどうにもならないくらい、ブシューっと水が噴き出していて全取り替えをしました。
さらに7m超えの大きな木が2本もあって、枝葉が公道にも差し掛かっていました。近隣の住民に挨拶したときに、枝を切ったり管理をこまめにしていたことを聞きました。わざわざ残す必要もなく、伐根は費用が掛かりすぎるので伐採して切り株にしました。
リフォームと客付けは?
色々と大変な物件でしたが、リフォーム期間は10日間、費用は合計70万円ほどでした。
・残置物、崩壊物置の撤去 20万
・水道復旧 25万
・外壁、屋根塗装一部 20万
・壁塗装、一部クッションフロア 5万
賃貸の募集は3社に依頼しましたが、入居までに半年以上の時間はかかりました。仲介業者の見立てでは「4.5万円でも決まる」と言われていたのですが、なかなか決まらず…。
結局、賃料を3万円まで下げたのですが、問い合わせは増えない…。僻地のためAD3にもしましたが、特に変わらないまま時間が過ぎていきました。
これ、賃料下げても決まるわけではないな…
そう感じたので、ジモティーで賃貸募集して入居希望者を仲介業者に繋げる作戦もとりました。
そして遂に、コロナの規制解除後から民泊の問い合わせが増えて無事入居となりました。3万円と低い賃料になってしまったため、入居後の内外装の修繕は入居者で行う特約つけています。今後一切修繕の対応がない年間31万円のキャッシュマシーンが完成しました。入居者は他に事業をやっている市内の方だったので、格安家賃で民泊ができることを喜んでおりWin-Winです!
0円で売り出している理由を考えよう!
最初はどうしても”安さ”だけに目が行きがちですが、安いのには理由があります。その理由が雨漏り、傾き、シロアリなど物件の大きな瑕疵だとしたら、初心者は買うべきではありません。
属に言う、”マイナス物件”ですね…。
しかし、稀に立地がいい物件が売りに出ることもあります。そのような物件は一瞬で問い合わせが殺到し、すぐに取引が終了になります。ただし、借地や何かしら問題はあるので選定は必要です。
今現在も売れ残っている物件は絶対に買わない方がいいので、ご注意ください。
それでも買いたい人へ…
いや、どうしても安く買いたい!
そんな方もいると思いますので、必要なスキルをお伝えします。
最低この4つは必要です。順番に解説していきます。
リフォームの知識が十分にあること
リフォームは業者に同行してもらって丸投げの見積ではなく、自分でどこを直すか、直さずに活かすかを選定して見積をお願いすることがポイントです。そうしなければ、500万~1000万円以上はかかってしまいます。
物件を見てどこを直せばいいのか分からない、リフォーム費用がどれくらいかかるか判断できないうちは手を出さない方がいいです。
目安として、住めることは大前提ですが、そのリフォームをすることでどのくらいの家賃を得られるのか?を考えることが重要です。
「戸建を安く仕入れて外注リフォーム」
— てらのこ🐇不動産投資🐢 (@sally88265041) July 30, 2023
これは一つの戦略として🙆♀️
だけど、傾き調整、キッチン入れ替え、ユニットバス、洋室化など何から何まで
ピッカピカを目指してしまうと沼に🫠
そこまでやってどのくらい家賃が得られるのか?つまり費用対効果を考える。
旧耐震の物件で全外注は考えもの🤔
また、リフォームをお願いするのは、リフォーム屋ではなく、工務店です。リフォーム屋は全て対応してくれるので楽ですがその分費用はかかります。自分で工務店を探して発注する努力は必須です。
DIYを行う気合いがあること
リフォームの選定と同時に、外注する部分とDIYでコストカットする部分を考えて費用を抑えます。安いなら全て外注もありですが、ボロボロの戸建ては新築のようにピカピカな物件にはなりません。壁紙やクッションフロアなど費用対効果が高く、素人がやってもごまかしが効くような部分はDIYをおすすめします。
筆者は個人的にボロ戸建て投資はおすすめしません。初心者は築古でもリフォームが少なく、躯体のよいものを狙い、指値交渉をして安く手に入れるのがいいと思っています。こちらの記事に詳しく書いていますので、ぜひ一度ご覧ください。
賃貸需要が分かること
0円で内装も比較的よいなら、すぐにでも買いたくなりますが、客付けできなければ意味がありません。一番重要なのは賃貸重要があることです。
何となく立地がよさそう…と思っても賃貸がつかないこともあります。逆に、立地がよくないのに賃貸がつくこともあります!不思議ですね。
家賃帯、物件条件(内装の状態、駐車場の有無など)にもよりますが、必ず賃貸重要の調査をしてください。調査の仕方はこちらの記事に載せています。
人任せにしないこと
客付けをするために、不動産会社に出向いてお願いをしました。最初は4.5万円で募集していましたが最終的に3万円まで下げたり、通常AD1の地域でAD3にしたり、ジモティーで賃貸募集をしたり、現状を変えるために柔軟に動きました。
本当は家賃を下げたくなかったのですが、3万円まで下げても利回りは40%なので2年6ヵ月で回収できます。安く仕入れたからこそ、できることですね。
このように不動産会社に頼みきりの運任せではなく、改善できることを考えて動くことが必要だと思います。何より、郊外の物件は仲介業者がわざわざ案内するのも面倒くさいと思うので、他の物件のついでに紹介して案内することもなかったと予測できます。
そのため、「この物件が良い!」と最初から物件を目当てに内覧してくれる人を見つけ出さないといけません。そのためには、やはり物件にしかない魅力を備えていることは重要になります。この物件は、駐車場の台数が多い、家が大きくて広い、高速道路が近いなど他の貸家にはない魅力があったため、結果的に民泊の利用で決まったと感じます。
今回の一件で、自分の物件のことは自分が一番考えることが大切だと改めて感じました。
とりあえず、安いからやってみよう!と勢いだけで購入するのは避けてくださいね。
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